旭山動物園のペンギン、アザラシ、チンパンジーを二十四時間スマートフォンで観察できる「ライブ・ズー・イン・あさひやま」が二十日、スタートした。制作会社レジオン(東京都渋谷区・荒木利尚社長)による事業。


設置した七台のカメラを通して、三種の動物の様子がライブで見られる。特にペンギンでは、フンボルトペンギンの胸に装着したカメラから、ペンギン目線の映像が届けられる。サービス開始後しばらくは特定のフンボルトペンギンにだけ装着するが、旭山動物園では今後ジェンツーペンギンへの装着も試みる予定だ。ペンギンのストレスを考慮して、カメラの装着時間は一日二~三時間程度とし、生中継開始前にはツイッターを通じて予告する。
無料で見られる映像は、七台のカメラの内の四台で、ペンギン目線の映像も無料サービスの一台。残り三台の映像は月額三百五十円(税別)を払って登録すると見られる。有料の三台のカメラは、①夜間に睡眠中のアザラシの様子などを映す高感度カメラ、②屋内飼育場のチンパンジーを追尾するカメラ、③ぺんぎん館の広場に取り付けたカメラ。
レジオン社は一年で三万人、三年で五万人の有料利用登録を目標にしている。荒木社長は同日、園内で行われた記者会見で「閉園後など、今までは見ることができなかった動物たちの生態や、人間の目線からは見えなかった角度からも観察できる」「病気や障がいなどの事情で旭川にいるのに来園できない子どもたちもいる。そうした子どもたちに旭山動物園の魅力を伝えることが出来る」などと事業のメリットを説明した。
提供言語は日本語だけだが、年明けからは英語のほか、増加する台湾からの観光客の利用を見込んで中国語(繁体字)にも対応する計画だ。また現在はスマホでしか利用できないが、近い将来パソコンでも見られるようにするという。
同サービスへのアクセスは、ウェブサイト(www.24h-animal.net)からスマートフォンサイトへ。