中小企業家同友会道北あさひかわ支部(支部長・渡辺直行カンディハウス会長)が新会員を募る目的で企画した交流会が十二日夜、旭川トーヨーホテルで開かれ、「日本の資本主義の父」と言われる渋沢栄一(一八四〇―一九三一)の五代目の子孫に当たる渋沢健さんが講演した=写真。

 会員と入会候補、七十七人が参加。渋沢さんの「中小企業の未来を拓く 論語と算盤」と題する話に耳を傾けた。渋沢さんは、栄一が、後進の企業家を育成するための経営哲学を語った談話録「論語と算盤」の言葉を解説しながら、「経営者一人がいかに大富豪になっても、そのために社会の多数が貧困に陥るようなことでは、その幸福は継続されない」などと、中小企業の経営者が要求される「倫理的理解力」を強く求めた。

 渋沢さんは一九六一年、東京生まれ。一九八三年、米国テキサス大学卒業。JPモルガンやゴールドマン・サツクス証券などに勤務し、二〇〇一年に独立して投資コンサルティング会社を設立。二〇〇八年には、コモンズ投信を創業し会長に就いている。