ストーマ(人工肛門・膀胱)の交換や合併症予防のための「ストーマケア」を学ぶ講習会が四月十六日と二十二日の二日間、市民活動交流センター(宮前一ノ三)で開かれた。旭川市訪問介護ステーション連絡協議会と、旭川市民活動団体あゆみの会の主催。
オストメイト(ストーマ利用者)を在宅介護する家族や介護士ら五十人が講習を受けた。くにもと病院の皮膚・排泄ケア認定看護師の小野寺有香さんが講義をおこない、実技練習では十グループに分かれ、実際の装具を用いて交換方法や、患者への負担や合併症を予防する方法などを学んだ。
大腸や膀胱のがん、事故などの手術でオストメイトとなる人は、高齢化にともない年々増える傾向にある。元来医師や看護師しか交換を許可されない医療行為に該当していたが、二〇一一年七月に厚労省が介護職や在宅介護にあたる家族などによる交換を許可したため、介護事業所などではそれぞれ指導が行なわれている。しかし装具や交換用品が高価であることや負担が大きいなどの理由で、あまり浸透していないのが現状だ。
今回の講習会が旭川では初の開催。介護・医療用品メーカーなどが後援したほか、公益財団法人在宅医療助成勇美記念財団(東京)の助成金で準備することができたという。
主催したあゆみの会の坂元明仁事務局長(55)は、「今回の講習を受けたのを機に、介護事業所での普及や家族の方にも知っていただきたいと思います。第二回、第三回と実施しながら、オストメイトの方と、そのご家族、介護士の負担軽減につながれば」と話していた。