永山の太野垣(たやがき)さんの家庭菜園で、二本のキュウリが繋がって一本になったキュウリが収穫された。長さ三十㌢ほどで、二つのキュウリの側面がぴったりとくっつき、唇のような形になっている。

 太野垣さん宅では、三十年ほど前から英一さん(85)が庭で家庭菜園を楽しんでいた。昨年からは足腰が弱ってきた英一さんに代わり、同居する息子の巌さん(55)と直美さん(54)夫婦が畑を引き継いで野菜を作っている。

 「今年は生育が良くないなあなんて思いながら、忙しくて三日ほど放っておいたんです。収穫しようと葉をよけてびっくり、『何これ?』と思いました。仲のいい双子みたいね」と発見した直美さん。

 知り合いのキュウリ農家の男性(85)に聞いてみると、「トマトやナスではたまにありますが、キュウリは私も見たことありません」と答えたことから、ニュースになるかと思い、本社へ連絡したという。

 報告を聞いた英一さんは、「俺もこんなの初めてだ」と驚いた様子で笑っていた。