髙砂酒造(宮下十七)で四日、地中タンクに氷雪と共に貯蔵されていた斗瓶(とびん)の酒を掘り出す作業が行われた。

 六人の蔵人が掘り出したのは、道産の酒造好適米「吟風」で仕込んだ純米酒が入れられた二十㍑入りの斗瓶。今年二月から、氷と雪を詰めた地中埋設タンクに貯蔵していた。百三十日間、タンク内がマイナス二℃前後に保たれることで、ゆっくりと熟成が進み、香りが華やかに、味はまろやかになるという。

 試飲した杜氏の森本良久さん(47)は、「例年よりも熟成が進んでいますが、吟風の良いところが“生”の状態で出ています。今年も良い酒が出来ました」と自信をのぞかせた。

 掘り出した酒は「純米大吟醸 国士無双 氷雪がこい熟成」の名で、二十二日(金)から、千二百本限定で全国の酒販店などで販売される。七百二十㍉㍑入り、五千円(税別)。

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