旭川龍谷高校(小野寺敏光校長)で十九日、全校生徒六百十九人が参加して交通安全教室が開かれた。

 スマートフォンを操作しながら自転車に乗って事故に遭う例が全国的に多発していることから、生徒たちへの注意喚起を促す目的で、旭川東警察署や北海道クミアイ自動車学校、市消防本部、旭川市などの協力を得て開いた。同校では、約七〇%の生徒が自転車通学をしているという。

 生徒が実際にスマホを操作しながら自転車を運転したり、イヤホーンをして車が接近する状況がどれだけ感知できるかなどの実験が行われた。スマホをしながらの自転車運転は「ふらついて危ない」、イヤホーンをしていると「車がそばを通り過ぎるまで分からない」ことを実体験を通して学んだ。 

 自転車に乗った人形と車との衝突実験では、人形が跳ね飛ばされる衝撃を、生徒たちは驚きの目で見ていた。事故を目撃した対処法についても習った。女子生徒が携帯電話を使い、一一九番に通報。消防本部からの指示を受けながら、事故に遭った人の救助を行った。

 約一時間の教室を終え、生徒会長の山岸菜摘さん(三年生)が「今日習ったことを生かし、これからの生活の中で、事故のないよう気をつけます」とお礼の言葉を述べた。