アイヌ文様の刺繍サークル「ピリカ・ケム」の作品展が中央図書館で行われている。

 毎年五月から十月の間、旭川市民生活館(緑町十五)でアイヌ刺繍やサラニプ(編みかご・袋)、チタラベ(ござ)などを作る講座を開講している。受講生の中から「夏期だけでなく冬期も継続して学びたい」という有志が集まり、昨年「ピリカ・ケム」が発足した。ピリカは美しい、ケムは針の意味だ。秋冬の月に二回、二十人ほどの女性が市民生活館に集まって制作している。

 旭川のアイヌ文様は、とげのような突起があるのが特徴だ。魔除けとして、衣服の襟や袖口、裾などにこの文様の刺繍がほどこされる。

 ピリカ・ケムの会員たちは「せっかく旭川にいるのに、こうした文化を知らないのはもったいない」「けっして可愛くはないが、この文様を縫っていると、何かパワーをもらえる気がする」とアイヌ刺繍の魅力を話す。

 着物やバッグ、シャツ、壁掛けなど二十点ほどの作品を展示している。二十七日まで。月曜休館(十日は開館し、十一日休館)。問い合わせは中央図書館(TEL22―4174)へ。