懐かしい昭和時代の旭川の思い出を一冊にした写真集「旭川 昭和ノスタルジー」(ぶらんとマガジン社)が、このほど出版された。

 子どもたちの遊び場だった旭橋と石狩川、旭川駅前の商場のにぎわい、常磐公園で開かれた北海道開発大博覧会、市内のあちこちにあった酒蔵、人々が酔いしれた「さんろく」のあのころ、映画が一番の娯楽だった頃の映画街…。昭和二、三十年代を中心とした旭川の写真と地図が満載されて庶民の生活が生き生きと蘇えり、中年以上の市民にはたまらなく懐かしい。

 中でも、平和通り買物公園は歩行者天国に整備される前の宮下通から五条通まで両側のすべての商店の写真を十二㌻にわたって掲載して圧巻だ。

 また、旭川に縁のある作家の井上靖、三浦綾子、木野工、詩人の小熊秀雄の紹介に大きくページを割いているのも目を引く。旭川在住の収集家、百井昌男さんが集めた「座頭市千両首」「社長繁盛記」など昭和の映画のポスター、ブロマイド、チラシなどの写真も貴重だ。

 A4変型判、カラー。二百四十㌻。本体二千五百円。こども冨貴堂(七条買物公園・TEL25―3169)など、市内主要書店で販売中。