伊東豊雄氏

 世界で活躍する建築家、伊東豊雄さんの講演会が十八日(火)午後五時から、大雪クリスタルホール(神楽三ノ七)音楽堂で行われます。北海道中小企業家同友会道北あさひかわ支部(支部長・渡辺直行カンディハウス会長)の主催。

 伊東さんは一九四一年(昭和十六年)京城市(現・ソウル市)生まれ。東大工学部建築学科卒業。国内の代表作は「大館樹海ドーム」(秋田県大館市・一九九七年)、「せんだいメディアテーク」(仙台市・二〇〇〇年)など多数。また海外でも「高雄ワールドゲームス2009メインスタジアム」(台湾・二〇〇九年)など多くのランドマーク的建築を手掛けています。

 二〇一三年(平成二十五年)、東日本大震災で被災した人々のための小規模共同施設「みんなの家」を岩手県陸前高田市などに建設。同年に建築のノーベル賞とも言われるプリツカー賞を受賞しています。熊本地震の被災地では、熊本産の木材を使って、地元の大工が建てる「血の通った仮設住宅」の建築活動にあたっています。

 講演では「建築をつくるということ」と題して話します。伊東さんは「いかなる建築も大地の上に建っています。かつて人々は建築をつくる際、地の神に許しを乞い、自然を崇(あが)め、自然と密接な関係を保つように努めていました。しかし近代以降、人々は技術によって自然を征服できると考え、自然から自立した建築をつくるようになりました。近年相次ぐ震災は人間の驕(おご)りに対する地神の警告とも言えるでしょう。私たちはいかにして、再び自然との親密な関係を回復することができるでしょうか。今回のレクチャーでは私の最近の試みを紹介しつつ、このテーマについて皆さんと考えてみたいと思います」とコメントを寄せています。

 参加費は千円、学生は無料です。申し込みはファクスで、氏名、会社名、住所、電話・ファクス番号を明記して中小企業家同友会道北あさひかわ支部(FAX29―6664)へ送ってください。メール(asahikawa@hokkaido.doyu.jp)でも受け付けています。十月十三日(木)に締め切ります。問い合わせは同支部事務局(TEL29―6663)へ。