旭川ゆかりの詩人小熊秀雄の作品を楽しむ朗読会「秋の詩(うた)2016」が十四日夕、「じゃずそば放哉」(六ノ七 ノムラビル一階)で開かれます。

 ゆったりとコーヒーを飲みながら、小熊の作品に親しんでもらおうと、小熊秀雄賞市民実行委員会(橋爪弘敬会長)が行っている連続企画です。

 十四回目となる今回は、旭川工業高校の放送局で活動する一年生三人とアイヌ記念館の川村久恵・副館長も出演して、初めての小熊作品の朗読に挑戦します。

 朗読者(敬称略)と朗読作品は次の通り。

 旭工高放送局・中村怜奈「星の光りのように」「青年の美しさ」「姉へ」、同・斎藤京弥「白い夜」「蹄鉄屋の歌」、同・村山裕篤「マヤコオフスキイの舌にかわって」「秋の詩」「妊娠した石」

 川村久恵「飛ぶ橇―アイヌ民族の為に―(抜粋)」

 三浦綾子記念文学館「綾の会」・加藤キヨ「昂然たる愛にしよう」「日本的精神」、同・中村治代「私の楽器の調子は」「親と子の夜」

 参加費は、コーヒーとケーキのセットが付いて千二百円(会員千円)。定員五十人。チケットは、こども冨貴堂(七条買物公園 TEL25―3169)か、運営委員からお求めください。

初出演 旭工高放送局の3人をグループ劇天壌・石井さんが熱血指導

 初めて小熊の詩を朗読する旭工高放送局の三人が十月三十一日の放課後、市民実行委員会のメンバーで、アマチュア劇団・グループ劇天壌を主宰する石井ひろみさんの指導を受けた。

 緊張気味の三人に、石井さんは「上手に読むよりも、この詩を読もうと思った気持ちが、聞く人に伝わるのが一番大事」と助言して指導が始まった。朗読する作品は三人がそれぞれ自分で選んだという。

 中村さんは、「自分の身体の中を一度通して声を出す」「もっと低い声、出ない?」「もう少し頑張ってみよう」と石井さんに何度もダメを出されながら、朗読を続けた。ようやく三回目の朗読が終わり、「ずい分、良くなったあ」とほめられて、笑顔が弾けた。

 午後四時に始まった三人の練習は、六時半まで続いた。猛練習の成果やいかに。