今年七月にスタートしたNPO法人ピーシーズ(井上俊一理事長)の「フードバンク」事業を支援しようと、旭川浴場組合(熊谷清志組合長)に加盟する銭湯五軒が十一月下旬に、食材などの寄付を受け付けるポストを設置した。(本紙十一月二十九日号参照)

 フードバンクとは、食品の製造工程で発生する規格外品や賞味期限が迫っている食品などを引き取り、福祉施設や生活困窮者に無料で提供する活動のこと。

 今月一日、本紙記者が別の取材で訪れていた菊の湯(熊谷組合長経営、神楽五ノ十四)にピーシーズの職業指導員とスタッフの二人が、ポストに寄付された食料品などの回収に訪れた。

 ポストの中にはインスタントラーメンやサンマ缶詰、醤油、だし昆布、食器洗剤などが入っており、スタッフが回収袋にひとつずつ丁寧に入れていた。ピーシーズでは二週間に一回の割合で回収に訪れる予定だという。

 熊谷組合長は、「フードバンクと言っても知らない市民がほとんど。最初は啓発の意味も込め、あらかじめ食料品などをポストに入れて置きました。『これ、何?』と、お客さんから問われると説明しやすいですからね。ポストももう少し工夫して、分かりやすいものにしたいと考えています。良い事業なので、息の長いものにしていきたい」と今後の支援を約束していた。