障害者支援施設・敬愛園で十日、冬まつりが行われ、彫刻家・中川貞司さん(74)が制作した氷彫刻「カムイの杜のシマフクロウ」がまつりに華を添えた。

 氷彫刻は、旭川グランドホテルのシェフ・大塩慶一さんが第一回のまつりから十五回まで制作してきた。次年の十六回目は休んだものの、その後、中川さんが引き継いで三年目になる。中川さんは二〇一三年度に卓越した技能者に贈られる北海道産業貢献賞を受賞している。

 中川さんは八、九日の二日間で彫刻を完成させた。制作の様子を入園者や職員が見入っていたという。職員の一人は「二日間いらっしゃいましたが、氷を彫っていた時間はわずか五時間ほどでした。見事なものです」と感心する。

 波岸裕光園長は入園者を前に「今年は酉年なので、シマフクロウを題材にしたということです。三日月の夜、シマフクロウがサケを捕らえた構図です。いま開催中の旭川冬まつりの気分を少しでも味わってください」と話した。

 波岸園長や入園者の代表らがまつり開催を祝うテープカットを行った後、氷彫刻の前で記念写真を撮った。