動物園を塗装できれいに――。旭山動物園の開園(四月二十九日)を前にした二十三日、旭川塗装工業協同組合青年部(中嶋昌則部長)が園内の施設を塗装するボランティアを行った。

 今年で八回目。旭山動物園のファンクラブ、NPO旭山動物園くらぶ(森禎宏理事長)が協力参加するようになってから四回目になる。

 同青年部の会員約二十人とその家族をはじめ、旭山動物園くらぶの会員と家族八十人が参加。旭川高等技術専門学院の色彩デザイン科の二年生十一人も参加した。

 今年は旭山動物園の開園から五十周年の年にあたり、園内の学習ホールでさまざまなイベントが予定されている。参加した大人たちは、主に学習ホールの内壁やパーテーションを白く塗り、子どもたちはホール前に設置する看板を塗った。看板は開園五十周年のロゴを施したデザイン。子どもたちは筆やハケは使わずに、手袋をはめた手に直接ペンキを付けてベタベタと野性的に塗った。

 同青年部の中嶋部長は「子どもたちに小さい頃から塗装という仕事に触れる機会を提供し、将来塗装職人を目指してほしいとの思いで行っています。動物園は“命の継承”で、私たちは“技術の継承”。着地点は少し違いますが、どこか似た取り組みです。今後も長く続けて行きたいと思っています」と話していた。

 塗装を終えた子どもたちは、動物園職員のガイドのもと、閉園中の園内で動物観察を楽しんだ。