特殊詐欺を未然に防いだとして、旭川中央署は十六日、市民三人と旭川信用金庫の職員に感謝状を贈った。

 感謝状を贈られたのは、川橋貴大さん(41)と小島美香さん(53)、西根悠子さん(61)と旭川信金末広支店の谷口優美さん(46)。

 同署によると、四月七日午前、市内に住む七十歳代の女性宅に市職員を名乗る男の声で、「医療費の過払いがある。午後一時に携帯電話とキャッシュカードを持ってATMのあるスーパーマーケットに行くように」との電話があった。

 女性が同日午後一時ごろ、MEGAドン・キホーテ旭川店(春光一ノ八)で、携帯電話を使いながら、慣れない手つきでATMを何回も操作しているのを西根さんが目撃。「おかしい。還付金詐欺では…」と察知した西根さんが、近くにいた川橋さんや小島さんと協力して女性に声をかけ、ATMの操作を中断させて、「還付金詐欺で騙されている」と説得した。それでも納得しない女性を、小島さんが近くの旭川信金末広支店まで車に乗せて連れて行き、対応した谷口さんが、「旭川市に確認しましたか。近くの金融機関ではなく、スーパーのATMを使うようにというのはおかしいです」と再度説得し、警察に通報。信金に駆けつけた警察官の説明に、女性もやっと納得したという。

 高倉孝司署長は「皆さんの連携で、特殊詐欺事件を未然に防ぐことができました。ありがとうございました」と感謝の言葉を述べ、一人ひとりに感謝状を手渡した。

 三人は「これからも、おかしいと感じたら声を掛けたい」と話した。