旭山動物園内の「循環型農園」で二十七日、農園開きがあり、田植えや野菜の苗植え、種まきが行われた。

 この農園は二〇一〇年(平成二十二年)、北海道コカ・コーラボトリング(本社・札幌)と旭山動物園が中心となり、企業や学校などの協力団体が集まって開墾した。高校生をメインに子どもたちがコメや野菜を育て、収穫物を動物の餌にする。動物の排泄物から堆肥を作り、それでまた野菜を作るという循環を学ぶ。

 「つながる輪『いのち』」のプログラム名で取り組まれていて、この活動を支援するため売り上げの一部を運営費として寄付する自動販売機が、運送会社のトラスポジャパン(末広六ノ一)など市内五カ所に設置されている。

 あいにくの雨天のなか、旭実高と旭農高の生徒のほか、市内の中学生など約五十人が参加。サポート役の拓殖大北海道短大の学生とともに、二十平方㍍ほどの畑にサツマイモ、長ネギ、ピーマン、ナス、カボチャ、小松菜、キャベツ、ジャガイモ、トマト、ニンジン、イチゴ、ブドウなど野菜や果物の苗を植えたり、種をまいたりした。

 農園には十平方㍍ほどの水田もあり、旭農高の生徒たちが代かきをした後、旭実高の生徒たちも加わって田植えをした。裸足になって水田に入った旭実高の生徒たちは、「気持ちいい!」と田んぼの泥の感覚に歓声を上げていた。