広島のアマチュア劇団月曜会による公演「野の涯(はて)」(作・広渡常敏)が二十三日(金)午後七時から、専証寺(鷹栖町南二ノ一)で行なわれる。

 劇団月曜会は一九五九年(昭和三十四年)のメーデー前夜祭に出演した、いくつかの社会人サークルのメンバーが集まって創立した。「この日、この地で、この人々と」を合言葉に、二十歳代から八十歳代までの十二人で活動。広島の歴史、戦争と平和を題材にした創作劇を中心に上演している。

 「野の涯」は、一八八四年(明治十七年)に起こった秩父事件で、国事犯(政治犯)として死刑判決を受け、その生涯を北見で終えた井上伝蔵を描いた作品。北海道に逃れ、沈黙を貫き、生き延びた三十四年間の逃亡生活を回想する一人語り芝居。主宰者の岩井史博さんが演じる。

 上演時間は一時間。入場料は千円。問い合わせは石井さん(TEL53―5705)まで。