サハリン(樺太)残留邦人の早坂隆さん(71)が十五日、終の住まいとなる旭川市に着き、西川将人市長を表敬訪問した。

 早坂さんは妻のイ・オクチャさん(61)とともに十四日、新千歳空港に到着。翌日、特急「ライラック」で、午後一時二十五分、JR旭川駅に着き、身元引受人の叔母・田中慧子さん(81)らの出迎えを受けた。その足で旭川市役所へと向かった早坂さんを、西川市長が二階応接室の入口で出迎えた。

 西川市長は「早坂さんが旭川を永住の地として決意されたことを、心から嬉しく思います。サハリンでは色々なことがあったと思いますが、早く旭川に慣れ、安心して暮らせるよう、市としてもお手伝いしていきたい」と歓迎した。

 早坂さんは「何も心配していない。早く日本語を覚え、旭川の人たちと交流したい。それができるかどうかは、自分次第」と笑顔で話した。

 歓談の後、早坂さん夫婦は住民登録などの手続きを済ませ、生活の場となる市内の道営住宅に向かった。