「あなたの暮らしと共に寄り添うステッキ」をモットーに約二百三十種類もの杖(つえ)が店頭に並ぶ専門店・ループが「身体の状態に合わせた杖を買い求めることができる」と評判を呼んでいる。

 店主の岡美喜子さん(51)は看護師として約三十年のキャリアがあり、ケアマネージャーや健康予防管理専門士の資格も持っている。長年、医療の現場にいて、「杖を使ったら、クオリティ・オブ・ライフをもっと高められる」と感じる場面が多かったことから、昨年、調剤薬局の新築移転と同時に専門店をオープンした。

 販売している杖は、京都や東京の老舗の専門店などから仕入れたもので、市内では同店でしか販売していない商品も少なくない。身長が百二十㌢から百九十㌢までの人が使える杖を用意している。

 岡さんは「杖は使う人の身長に合わせて長さを調節します。握りの部分も、人によってそれぞれ握り方がありますので、その人に合ったものを選びます。特にリュウマチ症状のある人はきちっと握るのが難しいため、それに合わせたものもあります。夜道を歩く時、段差などで転倒する危険があるので、灯りがつく商品もあるんですよ。その人の身体状態に適合した杖を選ぶことが重要です。何でも相談していただき、たくさんの種類の中から選んでいただきます。店内にないものは取り寄せもできますよ」と話す。

 コンパクトな折りたたみ式ステッキや、台所や洗面台で便利に使えるスティッキチェア(椅子付きの杖)、雨が心配される時は傘杖など、多種多様な杖が用意されている。柄も無地や花柄、京都和柄、市松模様、チェック、ラメなど豊富で、木製のほか、アルミ製やカーボン製など、最も軽量の杖はわずか百六十㌘だ。
 売れ筋は、三千円台から一万円台の杖。中には贈り物用として、漆塗りの数万円の高級ステッキもある。

 岡さんは、「お年寄りは転倒すると寝たきりになることが多く、そうなると認知症が進みます。転ばないために冬期間だけ、杖を使っている方もいます。お気に入りの杖で外出していただくと、人とコミュニケーションを取る機会が増え、楽しく生活を送ることができますよ」と杖の効果をアピールする。

 同店は、日常生活用具給付金の指定店で、下肢機能障害など、身体に障害をもつ人は市の補助金が利用できる。

 営業時間は午前九時から。月・水・金曜日は午後八時まで。火・木曜日は午後五時半まで。土曜日は午後五時まで。日祭日はお休み。

 同店は、市内永山二条七丁目五八ノ三八(ミント調剤薬局永山店内=仁友会泌尿器科クリニック横)TEL46―4193、FAX46―4198、メール m.oka@nextinc.jp。