三上智恵監督の最新作ドキュメンタリー「標的の島 風(かじ)かたか」の上映会が二十三日(日)、市民活動交流センター(市内宮前一ノ三)で開かれます。市民グループ、チーム「今だから」の主催。

 「風かたか」とは、風よけ、防波堤を指す沖縄の言葉。二〇一六年夏、米軍属に殺された女性を追悼する県民大会で稲嶺進・名護市長は「我々は、また、命を救う〝風かたか〟になれなかった」と訴えました。

 三上監督の「標的の村」(二〇一二年)、「戦場(いくさば)ぬ止(とぅどぅ)み」(二〇一四年)に続く、沖縄の今を見つめるドキュメンタリーです。

 基地があれば標的になる、軍隊は決して市民を守らない――それは沖縄戦で四人に一人が命を落とした沖縄県民が身をもって体験しています。

 安倍政権のもとで、日本は急速に戦争が出来る国へと変えられようとしています。沖縄は、この国の平和と民主主義を守る闘いの最前線です。

 沖縄県民が選挙で繰り返し示した意思を無視して、名護市辺野古で新基地の建設が、東村高江ではオスプレイのヘリパッドが建設されようとしています。さらに、宮古島、石垣島ではミサイル基地建設と自衛隊配備が進行しています。

 三上監督は、その闘いの最前線で続けられる抵抗や衝突をリポートしながら、先島諸島の島々の自然と歴史が育んだ豊かな文化をもスクリーンに映し出します。

 「標的の島」とは、沖縄のことではありません。私たちが暮らす日本列島のことです――。

 上映は、午前十時、午後二時、午後七時の三回。前売りチケットは、千円(当日千二百円)。大学生、障がい者は五百円。高校生以下無料。

 チケットの問い合わせは、こども冨貴堂(七条買物公園・TEL25―3169)へ。