医療事務を学ぶ学生たちが、靴磨きを通じて接客対応の技能を高める授業が六日、旭川医療情報専門学校(九ノ十一)で行われた。

 窓口対応の技術などを学ぶ「接遇」の授業の中で行われた。講師は皮革工芸キクヤ(九ノ七)の靴職人、新崎史尚さん(39)。新崎さんは「私の目から見て、道行く人の七割は汚れた靴を履いています」「高級ホテルのホテルマンは、客の靴を見て、その人にふさわしい席に案内するものです」などと話し、よく手入れした靴を履けば、自分をよく見せるための有力な道具になることを伝えた。

 講座の後、三十分ほど靴磨きの実習を行った。生徒たちは病院事務職への就職を目指す人がほとんど。新崎さんは面接時のアドバイスとして、「きれいな靴を履くことで、ひとつでも自信になる点を増やして面接に臨んで下さい」とアドバイスしていた。

 新崎さんは「これまで小学校などで子どもたちを中心に靴磨きを教えてきました。今後は企業に出向くなどして、ビジネスマンを対象に指導する機会を持てたら」と話している。問い合わせはキクヤ(TEL24―4666)へ。

生徒の一人、林羽唯さん(19)の感想
 今まで靴の手入れは気にしたことがありません。少し磨くだけであんなにピカピカになるとは思いませんでした。思えば、私もよく人の靴に目が行きます。今度から出掛ける時には自分の靴の状態を気にしてみようと思いました。