ビジネスプランの発想や考え方を高校生に教える授業が十三日、旭川商業高校(曙三ノ三)で行われた。

 講師は、日本政策金融公庫(日本公庫)創業支援部の濱田健志さん(34)。東京から来旭して授業を行った。同校流通ビジネス科の二年生八十人が、マーケティングの授業として受講した。

 日本公庫では二〇一三年度(平成二十五年度)から、高校生を対象に「ビジネスプラン・グランプリ」を開催し、コンテストを行っている。最優秀者には奨励金として二十万円が贈られる。昨年は全国から約三百三十校が参加した。同校は第一回大会で「学校賞」を受賞した実績があることなどから、今回の授業開催に結び付いた。

 濱田さんはまず「ビジネス」の定義について、「世の中のニーズと現実のギャップを、自社の製品・サービスで埋め、その見返りとして対価を得ること」と説明した。

 その上で、生徒たちに「小さい頃に欲しかったもの」「いま欲しいもの」「近い将来欲しくなるだろうもの」を挙げさせ、ニーズは年齢や時代、環境などによって常に変化することを教えた。

 また、ある経営者の言葉として「『今の自分に何ができるか』ではなく、一切の制約なく『何が世の中に求められているか』から発想すべき」と伝えた。

 授業の後半では、生徒が三人ごとの班に分かれて、旭川の地域資源を生かしたビジネスプランを発想するグループワークを行った。三組のグループが発表し、「東京在住の二十歳代独身の男女をターゲットに、合コンを兼ねたキャンプを旭川で開き、食事はホッケなど北海道の新鮮な食べ物を提供する」など、ユニークなアイデアを披露した。

 この後同校では、生徒たち一人ひとりがビジネスプランの立案に取り組み、マーケティングの授業の中で発表することになっている。