「国際家具デザインフェア旭川(IFDA)2017」の報告会が二十一日、旭川リサーチセンター(緑が丘東一ノ三)で行なわれた。

 冒頭、IFDA開催委員会・桑原義彦会長は「多くの方々のご協力のおかげで、大盛況のうちに無事終えることができました。今年は例年以上のお客様にお越しいただき、多方面からの大きな反響も得られ、『デザインの産地』旭川を印象付けられました」と振り返った。

 IFDAの開催期間五日間(六月二十一~二十五日)と関連デザインイベントの総来場者数は、一万九千五百人となり、目標としていた一万五千人を大きく上回った。主な会場の内訳をみると、リニューアルした旭川デザインセンターへは八千八百十五人が来場し、前回(二〇一四年)のIFDA 二千七百七十一人(三一八%)、昨年の旭川デザインウィーク(ADW) 五千三百四人(一六六%)と比べ大幅に増加。関連イベントの織田コレクションを活用した五つの特別展も、延べ八千人を超える来場者があった。

 来場者増加の大きな要因として、多数のメディア露出による認知拡大や、節目である十回目ならではの特別なコンテンツの充実などが挙げられた。

 報告会の最後には、旭川家具工業協同組合・渡辺直行理事長が「IFDAは国内のみならず、海外からも高い評価を頂いているが、我々としてはまだまだこれからという認識。世界最大の国際家具見本市『ミラノサローネ』を大学生に例えるなら、IFDAやADWは小学生か中学生のようなもの。やっとスタートラインに立てたので、これからも改善を繰り返しながら、さらに多くのお客様に喜んでいただけるIFDA、ADWにしていきたい」と今後の展望を語った。

 旭川デザインセンターのリニューアル、十回目のIFDAを終えた今年、IFDA開催の立役者となった長原實さん(カンディハウス創業者・二〇一五年十月死去)が目指していた、「ものづくり王国 旭川」実現への新たな三十年が動き出した。