大相撲地方巡業の旭川場所が二十日、大雪アリーナで開かれ、旭川市出身の旭大星が十両に昇進後、初めて郷土の土俵にあがるとあって盛り上がった。約五千三百人が会場を埋めた。

 会場で、御嶽山(おんたけさん)が描かれた青い垂れ幕を掲げて、関脇の御嶽海(みたけうみ)に大きな声援を送っていたのが、旭川長野県人会(宮川昭雄会長)の会員たち。

 宮川会長(78)は「旭大星への声援の三倍の声を出しました」と笑顔。御嶽海は長野県出身で、長野県から八十三年ぶりの関脇で、大関候補の一人だ。

 旭川長野県人会は一九二四年(大正十三年)年に設立されたという。毎年、新年会と花見を行い、旭川で開催されるスキーの国体やインカレ、インターハイでは「ふるさと応援団」を組み、長野県の選手に声援を送っている。

 「旭川巡業に御嶽海が来ることがわかり、応援団を組むことにしまた」と宮川会長。長さ約七㍍、幅約二㍍の青い布に会員の柳澤勝明さん(78)が二日がかりで、「心技体 御嶽海 ガンバレ」としたためた。

 県人会のメンバーは横断幕の周辺に陣取り、御嶽海と嘉風の一戦に大声援を送った。応援が功を奏したのか、御嶽海が突き落としで勝って、会員たちは大喜びだった。