旭川みすゞ会の十六周年記念講演会が二十一日(土)午後六時半から、神楽公民館木楽輪(神楽三ノ六)で開かれます。

 宇宙物理学者の佐治晴夫さんが「イエスとブッタそれから『みすゞ』~みすゞの中の普遍的宗教性を俯瞰する~」と題して講演します。

 佐治さんは一九三五年東京生まれ。東京大学物性研究所、米NASA特別研究官、玉川大学教授などを経て鈴鹿短期大学名誉学長、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙連詩編纂委員会委員長。宇宙創成理論で世界的に知られる研究者です。美瑛に住宅を持っていて、童謡詩人の金子みすゞについて旭川で幾度か講演をしています。

 金子みすゞは一九〇三年(明治三十六年)山口県大津郡仙崎村(現長門市)生まれ。大正から昭和にかけて、日本の童謡界に彗星のように現れ、西條八十に「若い童謡詩人中の巨星」と賞賛されましたが、わずか二十六歳でこの世を去りました。その後、童謡詩人・矢崎節夫さんの努力で五百十二編の遺稿が見つかり、没後五十年を経て、八二年「金子みすゞ全集」が出版され、誕生百年を記念して長門市に「金子みすゞ館」が開館しました。

 佐治さんはみすゞの童謡を「みずみずしい直観力と美しい論理で彩られた限りなく優しい世界」と高く評価しています。

 みすゞの童謡詩の中にキリスト教や仏教と通じる、何があるのか、宇宙物理学者の目を通して語ります。

 入場料は一般二千円、高校生以下千円。チケットは、ジュンク堂書店旭川店、コーチャンフォーミュージックコーナー、大雪クリスタルホール売店、こども冨貴堂、冨貴堂末広店で取り扱っています。

 問い合わせは、同会の佐藤さん(TEL61―7911)か川上さん(TEL23―6931)へ。