子どもたちが旭川市内の製造業などを見学、体験する「旭川ものづくり体験ツアー」が十二日、行われた。旭川市の主催。

 小中学生が市内の企業や施設を訪ねて地元のものづくりを知ることで、地元企業や製品に愛着を持ってもらうのが目的。二〇一二年度(平成二十四年度)から年に二回のペースで行われている。

 今回は小学生十五人と保護者七人が参加。午前は近藤染工場(一ノ三)を、午後は市工業技術センター(工業団地三ノ二)、印刷会社の総北海(工業団地二ノ一)、同じく印刷のドルック(同)を見学した。

 近藤染工場では、染めの伝統的な技法である「刷毛(はけ)引き染め」の工程の一部を体験した。同工場の近藤耕介さん(39)と長澤利彦さん(34)が子どもたちを指導。近藤さんは「子どもたちは皆真剣に取り組んでいました。このような手作業の仕事があるのだということを、子どもたちに知ってもらえたら嬉しく思います」と話していた。

 市工業技術センターでは、玩具のハンドスピナー作りを体験した。ハンドスピナーはベアリングが組み込まれた玩具で、手に持って回して回転の速度を楽しんだり、回転の継続時間を競って遊んだりする。子どもたちはセンター内の作業場で、ベアリングをはめ込んだり、ねじを締めたりする工程を体験した。印刷会社の総北海とドルックでは、パソコン上で行うデジタルの作業から、印刷工場内での印刷・製本の作業までを見学した。