親からの虐待や暴力などで、家にいることができない子どもたちを一時、保護する「子どもシェルター」の開設を目指す市民団体が活動を始めた。「子どもシェルターぽっけ」設立を目指す会代表の村岡篤子さんが十二日、記者会見を行い発表した。

 村岡さんは「私が代表を務める電話相談室のキラキラ星に昨年六月、『母親に家から出て行けと言われ、行くところがない』という相談が寄せられた。彼女は定時制高校に通学し、生活費捻出のためにアルバイトを掛け持ちしている。児童相談所に入るとすべて止めなくてはならないため、入所を断念せざるを得なかった。いま、彼女は母親の許可を得て、私の家で生活している。市内の公園にも家に帰れず、深夜まで過ごしている子どもたちが大勢いる。法の保護から漏れ、家に帰ることができない子どもが一人でもいるのであれば、保護することは大人の務めだ」などと、子どもシェルター開設の意義を説明した。

 「ぽっけ」はアイヌ語で「温かい」という意味。設立を目指す会には、弁護士や大学教授、NPO関係者、一般市民ら十二人が参加。今月二十一日に設立総会を行う。三月中旬にはNPO法人として認可される予定だという。

 シェルターの開設予定は四月一日。初年度の定員は二、三人とし、当面はボランティアのスタッフで運営する。道内での子どもシェルター開設は、札幌に続き二番目となる。

 同会は活動を支援する会員を募っている。正会員、賛助会員とも一口、個人三千円、団体五千円。

 問い合わせは、村岡さん(TEL090―5987―4902、メール bacillusman425@yahoo.co.jp)へ。