「私たちが考える大学」をテーマにしたワカモン議会が十一日、旭川市議会本会議場で開かれた。

 三十四歳以下の、旭川市内と近郊に住む高校生や大学生、社会人など、議員定数と同じ三十四人が市が抱える課題について、若者の視点で議論し、アイデアを提案しようという企画。議長と議会事務局長を兼務する会社員・本間謙斗さん(24)の友人・知人つながりで、掲げたテーマに関心を持つ若者が集まった。一回目は、昨年一月下旬、「こんな庁舎だったら行ってみたい」をテーマに、新庁舎建設問題を取り上げた。

 二回目の今回、高校生を中心に大学生や社会人ら二十九人が五つの委員会に分かれてテーマに沿った討議を行い、その後、各委員会が本会議場でアイデアを提案。それぞれのアイデアに対して、傍聴席からも多くの質問が出た。

 傍聴席は、市議会議員や市職員、大学関係者を含め約三十人で埋まった。

 各委員会からは「地域に密着し、必要な人材を育てる大学」「地域や人とのつながりを大切にする大学」「地域と交流し、高齢者から学ぶ、それぞれがウイン・ウインの関係ができる大学」「ウインタースポーツと、その関連の職業に結びつく大学」「地域密着・人シナジー(人つながり)・在学中に起業ができる大学」など、「旭川に求める大学像」の提案があった。

 どの提案も、地域密着や地域の特性、人のつながりに視点を置き、「地域や社会人、お年寄りとの関わり合いから学びが始まる」「地域の資源は人」「オンリーワンの人づくり」「地域活性化」「勉強と学びは別」などの意見を添えた。

 傍聴した旭川大学の山内亮史理事長・学長は「大変参考になりました。皆さんの意見を取り入れ、それを具現化できるよう努力します」と語った。

 本間さんは「今春から、私は東京で会社勤めをしながら大学院で学ぶので、旭川から遠く離れることになりますが、これからもワカモン議会を続けていきたい。開催時期には旭川に帰ってきます」と宣言し、本会議場での一時間半にわたる熱い議論を終えた。