「小熊秀雄を『しゃべり捲れ』講座」が十七日(土)午後六時半から、ときわ市民ホール一〇一号室で開かれます。旭川ゆかりの詩人、小熊秀雄(一九〇一―一九四〇)の作品や人となりをもっと市民に知ってもらおうと、小熊秀雄賞市民実行委員会(橋爪弘敬会長)が企画する市民講座です。

 三十回目の講師は、道教育大学旭川校の村田裕和・准教授です。一九七五年(昭和五十年)生まれ。立命館大学大学院修了。著書に、大杉栄やその仲間たちと文学者との交流を研究した「近代思想社と大正期ナショナリズムの時代」(二〇一一)があります。最近は、一九三〇年代のアナーキズム詩人たちに注目し、小熊秀雄も参加したプロレタリア文化運動に関する当時の生資料約四千点をDVDに収録して出版するプロジェクトに関わっています。

 村田さんが「『馬』とソビエト・ロシアをめぐって」と題して話します。

 村田さんは、「小熊秀雄には、『蹄鉄屋の歌』など、馬を印象的に歌った詩が多くあります。当時は、労働にも、運送にも馬は欠かせない存在でした。一九二五年のエッセイで、小熊は『私の憧憬するロシアは、馬の顔である』と書いています。小熊にとっての『馬』とは? 『馬』と『ロシア』を行き来しながら考えてみたいと思います」と話しています。

 参加費は五百円。テキストとして実行委発行の「小熊秀雄詩撰 星の光りのように」を使います。当日会場でも販売します。税込千円。

 問い合わせは、実行委事務局(八ノ六 あさひかわ新聞内 TEL27―1577)へ。