北海道の冬の観光資源化から地域活性化のヒントを得ようと来道していたJICA研修団が二月十九日から二日間、美瑛町を訪れた。八カ国十名からなる研修員は、それぞれの国で行政官として観光開発に携わっている。

 町のブランディング戦略や、観光・農業などについてのレクチャー、町在住の写真家による四季の風景の紹介、冬のアクティビティ体験や美瑛選果の施設見学など、各種プログラムが実施された。また、美瑛で課題となっている「農業と観光の共生」について意見交換を行った。

 解決のための施策として、研修員から「レストランやホテルの地産地消を進め、土地の特徴を出せるようにする」「畑や作物が作られる過程を旅行客に伝える仕組みを作る」「案内人が必要。登録ガイド会社を増やす。ガイドをたくさん養成する」といった提案がなされた。

 受け入れを担当した一般財団法人丘のまちびえい活性化協会の泉剛生(たけお)さん(43)は「北海道そして美瑛が、外からどのように見えているのかを知るよい機会でした。提案の中には、これまで取り組んできたものもありますが、まだ足りないということですね。方向性は間違っていないことを確認できました。お互いに勉強になったと思います」と話していた。