ラーメン屋さんで勉強しましょう――。小中学生の勉強を大学生らが見てあげる学習支援の活動が五日から、ラーメン店「せんちゃん」(大町一ノ三)で始まった。

旭川北ロータリークラブ(会長=田中稔・ビルテクノ社長)が行う社会奉仕事業の一環だ。単に子どもたちに勉強を教えるだけでなく、同クラブの会員など大人との接点を作り、子どもたちの未来を育むことを目的としている。

勉強会は毎月第一・三月曜日(祝日の場合は休み)の午後五時から開催し、七時までは「勉強タイム」として学校の宿題や教科書の予習復習、試験対策などを行う。勉強が終わった七時から八時までは「交流タイム」。せんちゃんの主人、千田健雄さん(72)が、子どもたちと学生たちにラーメンをごちそうし、食事をしながらコミュニケーションを図る。

千田さんは、店を教室として提供することになったいきさつについて、「保険会社に勤務している息子(康博さん)が北RCの会員で、当店に協力依頼の話が来ました。私は子どもが大好きで、当店がある町内会(大町互助会)で青少年育成部長を務めたこともあります。お役に立てるならと引き受けました」と話す。

子どもたちに勉強を教えるのは、道教育大旭川校の学習支援ボランティアサークル「ゆずりは」の学生たち。今後は旭川北高のインターアクトクラブなど、部活動でボランティア活動をしている高校生にも参加を呼び掛けていく。

北RCでこの事業を担当する一人、髙橋紳一さん(アサヒテック社長)は「当クラブの会員には医師や歯科医、弁護士、経営者など様々な職業の人がいます。子どもたちがこうした大人たちと触れ合うことで将来の職業を思い描き、勉強のモチベーションにしてもらいたい。この事業は単年度ではなく、継続事業として行う考えです」と話している。

小学校高学年から中学生が対象。参加の条件などは定めていないが、なるべく自力で「せんちゃん」まで通える範囲に住んでいる子どもが望ましいとのこと。
申し込み、問い合わせは北RC(TEL070―4796―1515)へ。