六条買物公園の日昇ビル二階に一日、「ゲストハウス アサヒカワライド」がオープンした。シャワールームや自炊設備があるドミトリータイプの宿で、最大十六人が泊まることができる。女性専用ルームもある。

開設したのは、旭川市地域おこし協力隊員の杉浦哲也さん(41)。愛知県碧南(へきなん)市出身の杉浦さんは、大学卒業後に青年海外協力隊に参加。帰国後、道職員などの仕事を経て、昨年二月に市の地域おこし協力隊員になり、旭川移住計画、旭川移住サロンなど、旭川への移住・定住をサポートする仕事に携わっている。

自身もアウトドア好きの杉浦さんは、スノースポーツやサイクリング、登山などを楽しむ人が集まる拠点を作りたいという構想を温めていた。自転車を扱う富士商会(五ノ八)と一緒に何かできないかと考えていたとき、近くに、以前は別のゲストハウスが営業していた物件を見つけた。昨年十一月から、自らの手でリノベーションを開始。友人らに声をかけて手伝ってもらい、約四カ月で内装や設備を整えた。スキーラック、乾燥室、整備スペースやサイクルスタンドもあり、室内には旭川家具のスツールがさりげなく配置されている。

ゲストハウスがある六条通周辺は、旭川駅前やすぐ近くの七条緑道と比べると空き店舗が多く、人通りも少ない。杉浦さんは、この状況を「もったいない」と感じている。「宿泊したお客さんがまちに出て、店やイベントを訪れるような仕組みを作って行きたい。外国人のお客さんと市民が交流すれば『国際交流』になるだろうし、日本人のお客さんと旭川で暮らす人が交流を深めることで、旭川に住みたいと思ってくれる人が増えるといいですね」と話す。

宿泊料金は季節によって変わり、一泊三千五百円から。半年先までの予約を、ホームページや予約サイト、電話で受け付けている。四月、五月の予約の出足はまだ鈍いが、七月は週末を中心に空きが少なくなっている。

問い合わせは、アサヒカワライド(TEL73―7923、TEL070―5069―0645)へ。情報はフェイスブックページ(https://www.facebook.com/asahikawaride/)などで発信している。