今年二月十日、九十歳で亡くなった世界的な作家・詩人、石牟礼道子にカメラを向けた映画『花の億土へ』(二〇一三年・百十三分)の上映会が六月十六日(土)午後二時から、東川の叢舎(くさむらや・同町西十号北四十六)で行われます。

水俣で育った石牟礼は、文明の病としての水俣病を鎮魂の文学として描き出した『苦海浄土 わが水俣病』で知られます。映画は、その石牟礼道子が、来るべき世について語る鎮魂のドキュメンタリーです。監督・構成・撮影・編集・音楽は金大偉(きん・たいい)。

文学とは何か。詩とは何か。文明社会はどこへ向かおうとしているのか。二〇一一年三月十一日の東日本大震災と原発事故・事件について、石牟礼はどんな言葉を伝えようとするのか。

水俣や天草、不知火海、六十年代の水俣の漁村の風景の映像も駆使し、金監督の独創的な音楽が石牟礼の最後の渾身のメッセージを映し出します。

お茶付きのチケットは千円。予約が必要です。予約と問い合わせは、叢舎(TEL82―4416)の澤田さんへ。