「平和」を題材にして中学生が描くポスター・コンクールの入賞作品展が中央図書館(常磐公園内)で行われている。

 旭川市は一九八三年(昭和五十八年)、核兵器廃絶や戦争の根絶、暴力の排除などを主旨とする平和都市宣言を行っている。同コンクールは、この宣言に基づく平和なまちづくりの一環として開催されている。

 最高賞の金賞を受賞したのは、増田初美さん(東陽中三年)の作品「今、この平和を伝える」。手の噴水を中央に配し、木や花、人々、動物、建物など平和を想起させるモチーフを描くとともに、画面左側には戦闘機や操縦士、モンペにおんぶ紐(ひも)姿の女性など戦時中をイメージさせるモチーフも描き込んで、戦争の怖さを次代に伝える必要性を訴えている。

 作品の下部に貼付された作者の「思い」には、「あたりまえでたいくつかもしれない毎日でも、普通に生きている、これが一番の幸せ、平和だと思いポスターを描きました」と増田さんの制作意図が記されている。

 毎年、コンテストで上位に入賞した一人が「旭川市青少年平和大使」として長崎に派遣され、平和学習や長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典に参加することになっている。金賞の増田さんは昨年派遣されたことから、今年度は銀賞を受賞した安井萌々花さん(啓北中三年)が七日から十日までの四日間、派遣される。安井さんは帰旭後、二十六日に中央図書館で行われる表彰式で感想文を発表する。

 また、報告パネル展が九月六日(木)から十七日(月)まで市民活動交流センター(宮前一ノ三)で、同十八日(火)から二十七日(木)までイトーヨーカドー旭川店の市情報コーナーで行われる。

 銅賞、佳作の入賞者は次のとおり(敬称略)。

 ▽銅賞 中島瑠花(神楽中三年)▽佳作 小原和奏(愛宕中三年)、新井田彩那(同)、佐藤巧巳(同)、伊藤結菜(東陽中三年)、勇川こころ(神楽中一年)、沢田征良(附属旭川中二年)、浅間菜那(附属旭川中三年)

 会場では、小学生が「平和都市宣言」をテーマに描いた絵画(八点)の作品展も同時に行われている。三十日まで。問い合わせは中央図書館(TEL22―4174)へ。