旭山動物園内にある「循環型農園」で九月二十九日、収穫祭が行われた。

 この農園は二〇一〇年(平成二十二年)、北海道コカ・コーラボトリング(本社・札幌)と旭山動物園が中心となって開墾した。高校生を中心に、子どもたちがお米や野菜を育て、収穫物を動物の餌にする。動物の排泄物から堆肥を作り、それでまた野菜を作るという循環を学ぶ。

 ナス、ピーマン、トマト、長ネギ、ジャガイモ、スイカ、カボチャ、ブドウなどを収穫した。収穫物はチンパンジーや子ども牧場の動物たちに餌としてやり、喜んで食べる姿も見学した。

 今夏は六月の低温と長雨、さらに八月の大雨の影響で、野菜の出来は悪かった。イモ類も小さく、順調に生育したのは長ネギくらいだった。お米は「きたくりん」を育てていたが、やはり実りが悪かった。苗の背丈が短か過ぎて、乾燥の「はさがけ」ができそうにない。せっかく旭農高の生徒たちが鎌で稲刈りしたが、残念ながら来年のための堆肥にした。

 旭実高から五人、旭農高から四人が参加。またサポート役で拓殖大学北海道短大の学生九人と、北海道コカ・コーラボトリングの社員、家族が来園して収穫にあたった。作業終了後に、収穫した野菜で作ったカレーを皆で味わった。

 旭実高「旭山サークル」のリーダー、伊藤真咲斗くん(二年)は「昨年はメンバーが三人しかいませんでしたが、今年は八人に増えました。多くの仲間と活動し、思い出ができました」と笑顔で話していた。