印刷会社のあいわプリント(三ノ四、渡辺辰美社長)が、絵はがきセット「旭川街角スケッチ」のシリーズ第十一作を発売した。旭川の懐かしい建物がスケッチで表現されている。

 シリーズ九作目までは実存する古い建物を多く描いていたが、十作目からは図書館に残る写真などをもとに、現存しない建物を中心に描いている。

 絵を担当したのは、スケッチ研究会(会員数八人)のメンバー四人。会員の一人、中村忠雄さん(76)は、金市館▽市内一ノ七時代の丸井デパート▽旧日通旭川支店の三枚を描いた。三つの建物とも現存していない。中村さんは「金市館は旭川駅のすぐ前にあり、周辺には旅館が立ち並んでいました。まだホテルのない時代でしたから、低層の旅館の中に背の高い金市館のビルが際立って大きく見えた記憶があります。上の階にレストランがあって、景色がきれいでしたね」と思い出を話していた。

 このほか、旧北海ホテル▽旧国劇ビル界隈▽豊岡追分駅と電車▽旧男山酒造など、八枚のスケッチ絵はがきが一セットになっている。五百七十一円(税抜き)。あいわプリントのほか、ジュンク堂書店旭川店、冨貴堂各店、こども冨貴堂、高砂酒造明治酒蔵売店で取り扱っている。

 問い合わせは、あいわプリント(TEL26―2388)へ。