永山地域の防災研修会が九日、永山住民センター(永山七ノ四)で開かれ、住民約七十人が参加した。永山まちづくり推進協議会(井上靜幸会長)と永山地域防災啓発実行委員会(渡辺英雄会長)が主催した。

 永山の各地区では防災に対する取り組みを以前から行って来たが、今年一月の推進協議会の会議で「被災が少ない地域ゆえ、防災への意識づくりは重要。永山全体で連携して防災に取り組もう」と提案された。その後、実行委員会が組織され、「避難」をテーマに研修することを決定。今回の防災研修会へとつながった。

 研修会は一部と二部に分けて実施された。一部は六人で一班を構成し、被災した避難者の年齢や性別、国籍などが書かれたカードを避難所に見立てた平面図にどれだけ適切に配置できるかや、避難所で起きたさまざまな出来事にどう対応していくかをゲーム形式でおこなった。機敏な対応が求められるゲームで、参加者は真剣な表情で取り組んだ。

 二部は炊き出し訓練。アルファ化米に熱湯を注ぎ、十五分蒸らしたご飯を女性防火クラブ(鈴木てる子代表)の七人が作った豚汁とともに試食した。実際の避難時には、豚汁は付かないという。

 実行委員会事務局を務めた高桑智之・市永山支所長は「参加型研修で避難の時の動きを考え、体験することで、防災にかかわる訓練の良い機会になったと思います」と感想を話した。