胆振東部地震で大きな被害を受けた厚真町で旭川のラーメン業者らが十九日、ラーメンで炊き出しを行った。

 らーめんの会旭川(吉田英治代表)とあさひかわラーメン村(木村政博社長)、旭川ラーメンバーズ(伊藤友一代表)と北の恵み食べマルシェ実行委員会の四団体が、避難所となっている総合ケアセンターゆくりと厚真町スポーツセンターの二カ所でそれぞれラーメン六十食を提供した。

 九月中旬に行われた食べマルシェで災害義援の募金をおこなったところ、五十万円を超える寄付が集まった。支援物資として無洗米などを贈ったが、「ものを贈るだけでなく、現地に出向き支援を」と、少し時期が遅れたものの、旭川ラーメンを振舞うことにした。

 四団体から総勢十四人が参加した。市内企業から資材などの協賛もあった。須藤製麺工場からはラーメンの麺、第一包装資材からプラどんぶり、旭川ガスからプロパンガスの提供があり、リアルターアップルからキャンピングカーの貸与があった。

 また、十九日が平日で、子どもたちにラーメンを食べてもらえないため、藤原製麺からインスタントラーメンを、天金フーズからラーメンおかきの提供があった。これらは町を通し、子供たちに届けられたという。

 調理道具やテントなど一式をキャンピングカーに積み込み、十九日早朝、旭川を出発。厚真町には十時半ごろ到着し、正午ごろからラーメンの炊き出しを行った。

 ラーメン村の木村社長は、「被災跡がまだ生々しく残っており、復興には時間がかかると感じました。避難されている皆さんから『美味しい。ありがとう』と言っていだだき、出かけて行ってよかったと思います。要望のあった食数の二倍を持っていったのですが、一時間足らずでなくなりました。被災地の炊き出しで、このメンバーで参加したのは初めてです。ないのが一番ですが、もし災害があった時などはまた一緒に、と思っています」と話した。