「一光源二色照明法」
独自の撮影を確立

 写真家・吉田六郎(一九〇八―一九八六年)の写真展と映画「雪・結晶の観察」の上映会が東川町の複合交流施設・せんとぴゅあⅡ(北町一)で行われる。

 今年は、旭岳麓の雪洞で雪の結晶を撮影し続けた吉田の生誕百年にあたる。吉田は、「雪は天からの手紙」で知られる雪博士・中谷宇吉郎とともに旭岳温泉で雪の研究を続けた人物で、中谷を語る時に欠かせない存在だ。

 吉田の孫・吉田晃史さん(神奈川県秦野市)が、吉田が一九六〇年に監督・脚本・撮影した科学映画「雪・結晶の観察」(上映時間二十二分、東映)を探しあて、東映から許可を得て、「祖父ゆかりの地・東川町で上映会をしたい」と提案し、今回の企画が実現した。

 上映会とともに、吉田が独自の撮影法「一光源二色照明法」で撮影した雪の結晶二十五点も展示する。「一光源二色照明法」のパネル解説もする。

 写真展は、せんとぴゅあⅡ体験室で、今月五日(火)~三月十日(日)。開館時間は午前十時~午後六時(金曜日は午後七時)。月曜日は休館。

 映画上映会は、せんとぴゅあⅡ多目的室で、二十四日(日)と三月十日(日)。両日とも①午後一時半~、②午後三時半~の二回上映。いずれも無料。

 また、中谷宇吉郎雪の科学館友の会(石川県加賀市)の神田健三会長が十日(日)午後一時半から、同会場で「天から送られた手紙」と題して講演する。

旭岳ビジターセンターで
雪の結晶を撮影

 十一日(月・祝)には旭岳ビジターセンターで、中谷宇吉郎雪の科学館友の会会員とともに「雪と氷を楽しむワークショップ」が行われる。①午前十一時~零時半、②午後一時半~三時の二回。

 雪の結晶を黒い布に取って、マクロレンズをつけたスマホなどで撮影するほか、氷のペンダント作り、雪の折り紙などを楽しむ。

 定員は各回とも親子など十組二十人。参加者は、時間までにビジターセンターに集合。デジカメやスマホなどのカメラを持参のこと。

 ワークショップには、同町にある旭川福祉専門学校の日本語学科で学ぶタイやフィリピン、マレーシアなど七カ国からの留学生五十二人も参加する。見たことのない雪の結晶を楽しみにしているとのこと。

 いずれも参加は無料だが申し込みが必要。申し込み・問い合わせは、ビジターセンター(TEL97―2153)へ。