今年、百周年を迎えた廣野組(田中実社長)が十七日、市立旭川病院に訪問看護用車一台と車椅子十七台を贈った。贈呈式が同病院の身障者用駐車場で行われ、廣野組から中谷登会長や廣野仁美取締役ら、市立病院から子野日(ねのひ)政昭院長ら、関係者約三十人が出席した。

 廣野組は一九一九年に創業。大正・昭和・平成と市内建設業界を牽引する役割を果たし、道内外の多くの土木・建築事業を手がけてきた。

贈呈式では、中谷会長から子野日院長に目録が、子野日院長から中谷会長へ感謝状が贈られた。

 中谷会長は「今年、創業百年を迎えることができました。市内では平成九年の市立旭川病院建設をはじめ、数々の公共施設に携わってきました。これも地域の皆様のご理解とご協力があってのことと感謝しております。少しでもお役に立てればと思い、贈呈させていただきました。貴病院の発展を祈ります」と挨拶。

 子野日院長は「創業百周年おめでとうございます。市立病院も訪問看護を行っており、今後ますます増える需要に応えるため車はなくてはならないものです。車椅子も十分な台数がなく、五年ごとに買い替えが必要な消耗品ですので、十七台もの寄贈は大変ありがたい。これからも地域医療の要となって頑張っていくため、有意義に活用します」とお礼を述べた。

 廣野組は創業百年を記念して、市に一千万円の寄付を申し出ており、市立病院への寄贈は、その一つ。二十七日に夏季開園した旭山動物園のエゾタヌキ放飼場の寄贈も予定している。