旭川市内の高校演劇部員が集まって一つのステージを作り上げる「劇団氷点華」の公演が二十五日(土)、市公会堂で行われる。十二回目となる公演の出し物は、二〇一五年の全道大会で札幌山の手高が上演して優秀賞を受賞した「みんなのおしばい」。劇団氷点華が潤色して上演する。

 活動は、一校ではできない大きな舞台づくりを通じて、他校との交流を深め、舞台技術や演技力向上を図るのが目的。道内でも複数校が集まって一つの舞台をつくる活動は珍しいという。

 今年は市内九校から約八十人が参加。上演する作品は、三月下旬に各校から推薦された二作品について実行委員会が中心になって検討して決めた。キャストのオーディションを行い、三月三十日に同劇団として初めて使う旭大情報ビジネス専門学校で稽古がスタートした。

 キャスト、制作、照明、音響、大道具、衣装の各セクションは全て生徒たちが担う。

 四月に入ると立ち稽古が始まり、今月十三日からは旭商会館に稽古場を移して、毎日放課後や土・日曜日に集まり、本番に向けて熱のこもった稽古を続けている。

 作品は、高校演劇部を舞台に演劇経験のない教師が顧問になって、四十三年間にわたって生徒とともに学び、成長していく姿を描く、心温まるストーリー。

 実行委員長の鈴木恵怜さん(旭西三年)は「一人の人間が一生懸命に頑張っていく姿を描いています。見終わった時には、笑顔になれる劇なので、多くの人たちに見てもらいたいです」と力を込める。

 昨年に続いて、昼夜二回公演。一回目は午後一時開場、同一時半開演。二回目は午後五時半開場、同六時開演。入場料は中学生以上五百円(小学生以下は無料)。チケットはギャラリープルプル(七条買物公園)、まちなかぶんか小屋(同)のほか、各校演劇部で扱っている。