旭川みすゞ会(村田和子代表)の十七周年記念の集いが二十九日(土)午後二時から、ジュンク堂書店旭川店(一条買物公園フィール五階)のギャラリージュンクで開かれます。

 同会は童謡詩人・金子みすゞ(一九〇三―一九三〇)=写真=のファンの集まりです。みすゞは山口県大津郡仙崎村(現長門市)生まれ。大正から昭和にかけて、日本の童謡界に彗星のように現れ、西條八十に「若い童謡詩人中の巨星」と賞賛されましたが、わずか二十六歳でこの世を去りました。その後、童謡詩人・矢崎節夫さんの努力で五百十二編の遺稿が見つかり、没後半世紀を経て、八四年に「金子みすゞ全集」が出版されました。誕生百年を記念して長門市に「金子みすゞ館」が開館しています。

 ゲストは「みすゞ全集」を出版して以降、みすゞの作品のほとんどを出版してきたJULA出版局元代表の大村祐子さんと、みすゞの長女・上村ふさえさんの二人。

 大村さんは一九四二年生まれ。東北大学文学部哲学科卒。美術教科書の編集を経て、子どもの本の編集者に。一九八二年からJULA出版局に勤め、絵本「プータン・シリーズ」や金子みすゞの作品集などの編集を手掛けました。

 村上さんは一九二六年、みすゞの一人娘として山口県下関市に生まれました。四三年、山口県立女学校卒。みすゞ没後はみすゞの母ミチの養女として育てられました。二〇〇三年、みすゞ生誕百年を記念して、みすゞが娘の言葉を採録した「南京玉―娘ふさえ・三歳の言葉の記録」(JULA出版局)が出版されました。

 大村さんは、みすゞの詩と五十年にわたる出版歴について、村上さんは母みすゞについて話します。

 また特別ゲストとして、昨年十二月、同出版局から「詩人のための宇宙事業―金子みすゞの詩をめぐる夜想的逍遥―」を出版した、世界的な理論宇宙物理学者の佐治晴夫さん(美瑛町在住)が、みすゞの詩について語ります。終了は午後四時ごろの予定です。

 入場料は無料ですが、資料代として五百円。参加を希望する人は申し込みが必要です。同会の佐藤さん(TEL61―7911)か村田さん(TEL22―3567)へ。