「『表現の自由』が奪われた時代を生きて―生活図画事件とわたしたちの今」と題する講演会とクロストークの集いが十三日(日)午後一時から、市民文化会館小ホール(七ノ九)で開かれます。あさひかわ九条の会などの主催。

 戦前、旭川師範学校(現教育大学旭川校)と旭川中学(現旭川東高)の教師を中心に日々の生活をありのまま描く「生活図画教育」という運動がありました。一九四一年、この運動に関わったとして、多くの教師や教え子たちが治安維持法違反の容疑で逮捕されます。「生活図画事件」と呼ばれる事件です。

 現代版・治安維持法と評される「共謀罪法」が成立し、憲法改正が声高に叫ばれる今、私たちは歴史から何を学び、どのように未来を切り拓いていけば良いのでしょう。生活図画事件で逮捕された、当時旭川師範学校の学生だった菱谷良一さん(97)の証言に耳を傾けます。

 基調報告は、治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟北海道本部会長の宮田汎さん。続いて、東京藝大の川島均さんが、東京美術学校(現東京藝大)ゆかりの人たちと生活図画事件について新たに発見された絵画作品などについて触れながら報告します。

 最後は、菱谷さんら事件の関係者の人生に迫る写真集を発行予定の若き写真家・高橋健太郎さんを交えて、四人がクロストークを行います。

 参加費は三百円。申し込みの必要はありません。直接会場へ。問い合わせは事務局(TEL22―1178)へ。