旭山動物園で二十年ぶりに誕生し、人気を集めていたアミメキリンの永友(エイト、オス・〇歳)が九月二十四日未明、「きりん舎」寝室で急死した。

 同園によると、二十四日午前九時十分ごろ、飼育担当者がきりん舎寝室で意識が無い永友を発見。駆け付けた獣医師の診断で、死亡が確認された。解剖の結果、死因はエサ台による頸椎損傷(脱臼)と分かった。

 発見時は、寝室に二つあるエサ台(母親用の高い台と、永友用の低い台)のうち、永友は低いエサ台後方の金網にツノが絡んだ状態だったという。この状況から、夜間にエサ台後方に落ちていたエサを食べようとして、金網の目にツノが刺さり、それを抜こうと暴れた際に足を滑らせ転倒したとみられる。

 坂東元園長は「今回の永友の行動は予測ができず、まさか、という思いです。しかし、このような事故は絶対に起こってはなりません。命の大切さを胸に、出来ることから早急な対応を進めています」と話した。他の動物の獣舎も含めて点検を徹底し、園をあげて事故の再発防止に努めるという。

 永友は、父・ゲンキ、母・結(ゆい)のペアの初の繁殖で、昨年十月八日に誕生。もうすぐ一歳の誕生日を迎えようとしていた。