高校生がラーメン店で修行した成果を発表する「ラーメン甲子園」が五日、五条買物公園のフードテラス前で行われた。四回目を迎えた今年は、旭川市内六校と幌加内、名寄産業、上川を加えた過去最高の九校が参加。審査の結果、旭龍谷高が旭実の四連覇を阻止して見事優勝した。

 旭川大経済学部の江口尚文教授ゼミ、ラーメンの会旭川などでつくる実行委員会の主催。高校生がラーメン作りを通して、地元旭川の魅力、良さを再確認してもらうのが狙い。

 実行委が、修行する市内のラーメン店を紹介。生徒は八月下旬から各店で学び、本番に備えた。

 優勝した旭龍谷は、引退した柔道部の三年生九人(塚本柊奈、青田龍八、泉幸成、伊藤大輝、中島玖羽、小村元紀、遠藤康介、藤島崇斗、藤井優太)でチームを組んだ。

 実行委から紹介された、ラーメンゑびす家(旭神町)で、八月下旬から今月四日まで、毎週水曜日の午後五時から約二時間、スープの作り方、メンのゆで方など、ラーメンづくりの基本を学んだ。

 「パワー養成ラーメン」と名付けたラーメンは、スープは魚介類、豚、昆布、シイタケなどを使った、あっさりのしょう味。トッピングには、学校の調理室などで作ったオリジナルの、イモ餅と鶏肉のつみれを載せた。

 それぞれが役割を分担して、九人が力を合わせて作ったラーメン。リーダーを務めた、唯一の女子部員、塚本さんは「スープの味付けで、しょう油と脂の配合が難しかったです」と話す。

 一校三百五十杯を作り、審査は来場して実食した人たちの投票で決められた。旭龍谷は三百五十四票を獲得。二位は三百十九票の旭大高、三位の幌加内は三百十六票だった。

 塚本さんは「自分たちの前に、旭実が完売して、一位になるのは無理かなぁと思いました。良い思い出なりました」と笑顔だった。