松家農園(東川町西町七)の松家源一さん(71)はローズマリーを栽培しているビニールハウス「アロマセラピー・ハウス」を十二月中旬から、無料開放する。

 松家さんは「ローズマリーの原産地は地中海。マイナス十度までの耐寒性はあると言われていますが、北海道内で冬期間栽培しているのは珍しいと思います。外は真っ白な雪景色ですが、ハウスの中は緑とよい香りで満ちています。内部はバリアフリーになっていますから、車椅子でも入れます。関心のある人は、どうぞ」と話す。

 松家さんは以前からハーブが持つ抗酸化力に関心があった。中でもローズマリーは耐寒性が高いと聞き、「ビニールハウスで越冬できるかも知れない」と考え、苗を入手。約一年かけて挿し木で増やしてきた。

 ローズマリーは香りとともに集中力や記憶力を高め、精神的疲労回復や認知症予防などの効果があるとされる。来春に町内の福祉専門学校に千株を寄付する予定で、「町内を香りいっぱいのまちにしたい」という願いを込めて、今月、仲間三人と「東川すこやかプロジェクト」をスタートさせた。アロマセラピー・ハウスの開放も、その一環だ。

 現在、二百坪の広さのハウス内に約千五百株が青々と育っている。中には、薄紫色の小さく可憐な花を咲かせている株もある。二重になっているハウスの内ドアを開けると、ローズマリーの香りが押し寄せてくる。

 ローズマリーの香りを楽しみたい人は、松家さん(TEL090―8900―3320)に連絡を。松家さんは「香りに過敏な人や、妊婦の人は避けた方がいいかも知れません」とアドバイスしている。