eスポーツの教育的価値や可能性を展望する講演会が七日、市民活動交流センター(宮前一ノ三)で行われた。道北eスポーツ協会と旭川のeスポーツを考える会の共催。

 同会が、多くの人にeスポーツについて正しい知識を身につけ、理解を深めてもらおうと初めて旭川で開催した。学生をはじめ市民ら約五十人が参加した。

 eスポーツは「エレクトロニック・スポーツ」の略で、コンピューターゲームで対戦する競技を指す。また「スポーツ」の定義を、日本では体育的な概念で捉えがちだが、広義では対戦して勝敗が決まるものすべてがスポーツとされる。

 講師は、eスポーツの教育的価値や社会的意義を検証、啓発する「全国高等学校eスポーツ連盟」理事の大浦豊弘さん。「性別の違いや障がいの有無、体格の差などに関係なくチャレンジできるのが大きな魅力。このほか、戦略的思考や、グローバルコミュニケーションスキルの向上なども期待できる」と、eスポーツが持つ教育的価値を説明した。

 講演では、ノルウェーの公立高校では、体育の授業にeスポーツが採用されているなど、教育の視点で見た先進国の実例も紹介された。

 大浦さんは「ITに強く、自ら創造できる人材が今後ますます必要になってきます。また、eスポーツの舞台でこそ輝ける子どもたちもきっといるはず。課題を克服しながら、その子たちが活躍できる場を提供していきたい」と締めくくった。