『徘徊ママリン87歳の夏』の映画上映会が十五日、旭川市障害者福祉センターおぴった(宮前一ノ三)で行われた。映画をみよう市民の会の主催で、参加者は六十人以上だった。

 観客は、認知症の母とその介護をする娘の、不条理でユーモアあふれるやり取りに笑い声をあげ、時に驚きながら楽しんでいた。会の最後には、ママリンこと酒井アサヨさんの娘である、酒井章子さんからの上映会へのメッセージが読み上げられた。

 主催のさとうようこさんは「認知症に直面して、当事者と家族が一緒に落ち込んでしまうと、負の連鎖でどこまでも落ちて行ってしまう。けれど、心のあり方、考え方を少し変えるだけで苦しい生活がいとおしいものにも変化する。それに気付かせてくれたこの映画を、もっと多くの人に見て欲しいと思い、上映会を主催しました。企業ではなく一個人の活動なので、いろいろな困難もありますが、様々な形で活動していければと考えています。時期はまだ未定ですが、来年はアサヨさんの娘、章子さんをお招きして、講演会を開く予定です」と笑顔で話した。