「小熊秀雄を『しゃべり捲れ』講座」が二十五日(土)午後六時半から、上川教育研修センターで開かれます。旭川ゆかりの詩人、小熊秀雄(一九〇一―一九四〇)の作品や人となりをもっと市民に知ってもらおうと、小熊秀雄賞市民実行委員会(橋爪弘敬会長)が企画する市民講座です。

 三十三回目の講師は、元NHK旭川放送局長の那須敦志さん。現在は、八月に本公演が行われる歴史市民劇「旭川青春グラフィティ ザ・ゴールデンエイジ」の総合プロデューサーを務めています。那須さんが「旭川歴史市民劇と小熊秀雄とその時代」と題してしゃべり捲くります。

 一九五七年、旭川生まれ。明治大学からNHKに入局。記者やディレクターとしてニュース番組の制作に携わり、二〇一〇年に旭川放送局長として赴任。この頃から、郷土史の研究を始め、地元の古い映像を紹介する「映像セミナー」などを企画開催してきました。二〇一六年、『“あの日たち”へ 旭川・劇団「河」と「河原館」の20年』(中西出版)を出版。小熊らが活躍した時代に焦点を当てた「ザ・ゴールデンエイジ」の脚本を書き上げ、旭川では三十年ぶりとなる市民劇の公演に向けて奔走中です。

 那須さんは、「大正末から昭和初めにかけて、旭川にはキラ星のような若き才能が集い、交錯した奇跡のような一時期がありました。小熊や画家・高橋北修、歌人・斎藤史、カフェー経営者・速田弘、社会活動家・佐野文子…。当時、彼らのほとんどは二十代。“ゴールデンエイジ”の旭川で彼らが繰り広げる瑞々しい群像劇と小熊について、貴重な資料を通して楽しく語りたいと思います」と話しています。

 参加費は五百円(市民の会会員は三百円)。テキストとして実行委発行の「小熊秀雄詩撰 星の光りのように」を使います。当日会場でも販売します。税込千円。

 問い合わせは、実行委事務局(八ノ六 あさひかわ新聞内 TEL27―1577)へ。