高齢化が進み 需要が増す

 旭川市シルバー人材センター(中島哲夫理事長)が会員を募集している。市内在住で、六十歳以上の健康で働く意欲のある人が対象だ。

 同センターは「高齢者等の雇用の安定等に関する法律」に基づき、道知事の許可を受けた公益法人。高齢者を会員とし、その知識や経験、能力を活かし、臨時的・短期的な軽易な業務を企業や一般家庭などから受注し、会員に提供している。

 中島理事長は「好きな時間帯に、無理せず働くことができます。これまでの経験や技術を活かし、健康増進や社会参加・貢献にもつながります。ちょっとした副収入で、生活費の足しにもなりますよ」とPRする。

 業務は、庭の草刈りや庭木の剪定、除雪、冬囲い、掃除などの家事サービス、保育・介護の補助、付き添い・通院の介助、大工仕事、宛名書きなど多岐にわたる。同センター独自の事業として、パソコン教室や英語教室も行っている。

 未経験者も、経験豊富なリーダーがいるグループで業務に当たるから、仕事を続ける中で、技術を身に着けることができる。もちろん賃金も出る。

 中島理事長は「高齢化が進む中、段々需要が多くなってきています。また、小さな子どもがいる若い人からの依頼もあります」と最近の事情を説明する。

 

労働時間 月20日・週20時間以内

 約二十年前には、千五百人ほどの会員がいたが、「民業圧迫」の批判が出たことや定年延長などの影響で、会員数が減少し、現在の会員は約八百三十人。需要に応じ切れていないのが実情だ。

 会員登録は、①電話で申し込む、②同センターで申込書を受け取った後、必要事項を書き込む、③接遇指導などの研修会に参加、④年会費(二千二百円=傷害保険費などに充てる)を納め、理事会の承認を得て登録される。

 労働時間はおおむね月十日以内、週二十時間を超えない範囲だ。現役世代の労働者が一人で行う仕事を、複数の会員が時間や日にちを分担する、ローテーション就業を行っている。

 就業の基本料金は、仕事の内容によって異なるが、一時間当たり九百円~千三百円。交通費は、距離換算でバス代相当分が支給される。

 このほか同センターは、会員の派遣も行っている。事業所などから受注するもので、最近は墓周辺の清掃や洗車場での車内清掃、スーパーマーケットのカート出しなどの仕事が多いという。

 申し込みや問い合わせは、同センター(市内春光町三六三九、TEL51―1600)へ。受付時間は午前九時~午後五時。(土・日・祝日休み)。