旭川兵村記念館(東旭川南一ノ六)が、今期の営業を開始している。

 開館四十周年を迎える今期は、「第二の開拓―客土のあゆみ」と題する特別展を開催中だ。改めて「上川百万石の礎」、旭川兵村(現在の東旭川町地区)の米作りに着目し、客土の歴史や、それに付随する当時の事業などが分かる資料が展示されている。

 客土とは、性質の違う土を運び込んで土壌を改良することを指す。土を蒸気機関車で運ぶのを「大運搬」、馬が引いて運ぶのを「小運搬」と呼んだ。同地区の土壌は当時、水はけのよい砂れき土で稲作には不向きだったため、粘土質の土を混ぜて保水力を持たせたという。

 館長の芦原髙穂さんは、「この客土事業で、この地区が『上川百万石の礎』となる基盤がつくられました。第二の開拓と呼べるでしょう」と話す。

 また同展は、学校教育の遅れにともなう郷土史学習への影響も考慮して、次年度も継続して行う予定だ。

 今期の開館は、十月二十五日(日)まで。開館時間は午前九時半~午後四時半。火曜日休館(六~八月は無休)。入館料は、大人五百円、高校・大学生四百円、小中学生二百円。

 問い合わせは同館(TEL36―2323)へ。